患者第一の診療で地域を支える内視鏡の名医
【三浦正博先生/医療法人MIRAI みうらクリニック】

新安城駅北口から車で約5分の場所にある「みうらクリニック」は、2009年に名誉院長・三浦由雄(みうら よしお)先生が開業しました。現在は、院長兼理事長を務める息子の三浦正博(みうら まさひろ)先生と共に、親子で地域のかかりつけ医として診療にあたっています。今回は正博先生に、医師を志したきっかけや、患者さま第一の診療スタイル、そして地域の皆さまへの想いについて伺いました。
親子二代で築く信頼の医療。受け継がれる地域への想い
____三浦先生が医師を目指そうと思われたきっかけについて教えてください。
両親が医師だったこともあり、幼い頃から医師は身近な職業でした。特に医師を志す気持ちを意識するようになったのは、小学6年生の時です。近所の方が怪我をしたり体調を崩したりした際に、外科医だった父が診察していました。当時の父は研修医で、簡単な処置しかできなかったのですが、それでも患者さまから「ありがとう」と感謝されていたのです。その姿を見て、「すごいな、自分もこんなふうになれたらいいな……」と漠然と思うようになりました。
____消化器内科を専門に選ばれたのはなぜでしょうか?
父が消化器外科医だったこともあり、当初は消化器外科に進むことを考えていました。私は座ってじっくり考えるよりも、体を動かす仕事に魅力を感じていたのです。進路を決める大きなきっかけとなったのは、学生時代に内視鏡機器に触れる機会があり、その操作を面白いと感じたことでした。父と同じ消化器系の分野でありながら、内視鏡という自分の得意な手技を活かせる消化器内科を選びました。
____2009年に開業されたお父様のクリニックを継承されたそうですが、ご自身が引き継ごうと思われたのはなぜですか?
2年ほど前に院長兼理事長に就任しましたが、クリニックを継承するというビジョンは以前から描いていました。父がこの場所で築いてきた信頼と医療を、自分が受け継ぐことはごく自然な流れだと感じていたからです。これまで培ってきた経験と知識を活かし、父と共に地域医療に貢献していきたいと考えています。
スタッフとともに築く信頼、患者さま第一の診療スタイル
____治療内容や診療で心がけていることをお聞かせください。
患者さまは体調が優れない中、不安や不快な気持ちを抱えて来院されます。だからこそ「ここに来てよかった」「このクリニックを選んで正解だった」と思っていただけるよう、誠実な対応を何よりも大切にしています。自分の家族を診るような気持ちで、一人ひとりの患者さまに向き合うことを心がけていますし、「他のクリニックに行けばよかった」と思われないよう常に意識していますね。
また、どんな些細なことでも相談しやすい雰囲気づくりも欠かせないと考えています。クリニックは、ともすると医師の前では言いたいことが言えない空間になりがちです。もちろん診療の都合上、話を途中で切らざるを得ないこともありますが、「困ったことは何でも聞いてあげたい」という姿勢を忘れず、時には診療に直接関係のないことでも気軽に話していただけるような雰囲気づくりに努めています。
____医師としてやりがいを感じるのは、どのような瞬間でしょうか。
内視鏡検査で初期の小さながんなど微細な病変をきれいに切除できた時には、心の中で「やったぞ!」とガッツポーズをしています。患者さまの身体的負担を大きく減らせますし、何より「ありがとう」と感謝いただけることが大きなやりがいにつながっています。
また、来院された患者さまが知人に「すごくいい病院を見つけた」と話してくださったと耳にした時も、とても嬉しく思いました。それは私だけでなく、受付や看護師をはじめとするスタッフ全員が患者さまに寄り添う姿勢を評価していただけた証だと感じています。診察以外の場面で患者さまと接する機会が多いのはスタッフですから、その対応は非常に重要です。私はスタッフにも「自分の家族を診るつもりで接してほしい」と伝え、誠意を持って患者さまに向き合うよう常に指導しています。
____専門分野の知識を深めるために、日頃から取り組んでいることはありますか?
医療の世界は常に進化しているため、最新の情報をチェックすることを欠かさないようにしています。特に消化器内科は日々新しい知見が発表される分野です。コロナ禍を経てオンラインでの勉強会が一般化したことは大きなメリットで、以前は現地に足を運ばなければ聞けなかった専門性の高い講演も、自宅や職場から気軽に受講できるようになりました。
日々、最新の知見や薬、疾患に関する情報を学び、自らをアップデートしていくことは欠かせません。学会のガイドライン改定もこまめに確認し、製薬会社をはじめ情報を提供してくださる方々の力も借りながら、常に最新の医療を取り入れるよう努めています。
支えられる医療から、支える医療へ 地域と築く未来
____地域の患者さまへどんな想いを感じていらっしゃいますか?
当クリニックは、地域の患者さまに支えられて成り立っていると実感しています。私は隣の市で生まれ育ったため、この地域に対する愛着がまだ十分に深いとは言い切れません。
それでも、当クリニックを選び、信頼して通ってくださる患者さまを決して裏切ることはできないと強く思っています。患者さま一人ひとりに寄り添い、いつでも頼っていただける存在であるために、責任を持って質の高い医療を提供し続けていきたいと考えています。まだ来院されたことのない方にとっても、気軽に相談できる身近な存在でありたいですね。
____最後に、この記事をお読みの患者さまへメッセージをお願いします。
当院の存在意義は、地域に暮らす皆さまの健康を守り、困っている方々を支えることにあります。多くの患者さまが当院を信頼し、足を運んでくださることで、私たちは医療を続けることができています。患者さまに支えられているという事実を決して忘れてはならないと、常に肝に銘じていますね。
また、費用を払って来院してくださる患者さまに対しては、質の高い医療を提供する責任があり、その期待を裏切らないよう努めていかなければなりません。これからも地域医療の一端を担う者として、その責任を果たし続けていきたいと考えています。

院長 三浦正博(みうら まさひろ )
2009年を卒業後、豊田厚生病院、八千代病院で経験を積む。豊田厚生病院では、胃・大腸内視鏡検査や消化器内科の病気以外にも、心不全・不整脈・心筋梗塞のカテーテル治療や糖尿病教育入院、気管支内視鏡、人工透析シャント造設術などの治療を経験。2019年にみうらクリニックの院長に、2022年には同クリニックの理事長に就任し、現在に至る。クリニックでは消化器内科・一般内科を担当。
内科 消化器内科
日本内科学会 認定医 日本消化器病学会 専門医 日本消化器内視鏡学会 専門医 日本肝臓学会 会員 緩和ケア講習会 修了
日本内科学会 日本消化器病学会 日本消化器内視鏡学会 日本肝臓学会
問い合わせ
0566-96-6900
医療法人MIRAI みうらクリニック
公式ホームページ:https://miura-clinic.info/
取材日: 2025年8月7日